コウスケ
「学校へ行かなければいけない」という思い込みを捨てるための3つのテーマ
更新日:3月22日

「学校は行かなくてはいけないところ」だと僕は長いこと思い込んでいました。だって、親にも先生にもそう言われて育ってきたんですもの。しかし、いざ自分が親になってみると色々と疑問が頭の中に湧くのです。
我が家も、上の子は小学校に通っていないのですが、それによって両家の親からのプレッシャーもなかなかのものでした。特に妻の親は学校の先生でしたから。
「学校へ行かなくて大丈夫か?」
「勉強は?」
「友達は?」
色々聞かれますよね。
そう言われて心配になったり、不安な気持ちが湧いてくるのは自分自身も「学校へ行かなければいけない」という思い込みを抱えているから。ある種の洗脳です。その洗脳を解いて、もっと自由に子どもを見守りたいものです。
「学校へ行かなければいけない」
その思い込みは以下の3つテーマから見ていくことで捨てることができるでしょう。
学校へ通っていたことでいじめられて自殺
旭川の中学生がいじめられて死んでしまった件はまだ記憶に新しいことではないでしょうか。それほどセンセーショナルに報道はされていませんが、いじめの問題はいまだに根深いものがあります。
大人の社会だっていじめがなくならないんだから、子どもの社会だけなくすなんて荒唐無稽なように僕は感じます。政治家、官僚、一般企業、職員室、まずはそこのいじめをなくすところから取り組まれてはどうでしょうかね?
あっ、本筋から外れてしまいましたので話を戻します。子どもが学校に行きたくないと思う背景には多かれ少なかれ何かあります。ただサボりたいだけのこともあるかもしれませんが、そうじゃなく親にも相談できない悩みを抱えていることもあるかもしれません。にもかかわらず、「学校へ行かなければいけない」教だと、「学校へ行く」という選択肢以外出てきません。
その結果、実はひどいいじめに遭っていて、愛する子どもが自殺するまで追い詰められてしまっていたとしたら悔やんでも悔やみきれません。
学校へ行かないから引きこもるようになる、というもの全くの幻想です。引きこもってしまうのは外に出るのが怖くなるまで追い詰められてしまったから。もっと早くに現場(学校)から離れることができていれば、別な選択肢もあったはずです。
「学校へ行かなければいけない」教の方々は子どもの将来にまで責任を持ってはくれません。親がしっかりと責任を持って「学校へ行かない」選択肢を用意し子どもの将来を守るべきなのです。
義務教育の幻想
「学校へ行かなければいけない」教の方々が二言目に口にするのは、『義務教育』という言葉。みなさん社会の時間に習った三大義務という言葉を覚えているでしょうか。納税の義務と勤労の義務と教育を受けさせる義務のことです。日本では小学校中学校が義務教育とされています。
さて、この『義務』という言葉、主語はどこにかかっているでしょうか。親が子どもに教育を受けさせる義務ということで親の義務とされていますね。教育を受けさせる義務はあるけれども、義務教育を受けさせる義務ではありません。小中学校へ行くというのは国が国民に付与した権利であり、懲役刑のように「従事しなければならない」訳ではありません。
もっと言えば、親は子どもに教育を受けさせる環境を整えたり、それを阻害しないという義務はあるのですが、子どもがそれを本人の意思で拒むのであれば問題はありません。納税だって勤労だって実際にしていない人はいるわけですよ。したくてもできないケースというのがどうしても発生します。そうした際のセーフティネットは用意されています。同様に、教育だってきちんとセーフティネットは用意されているので学校へ行かないという選択をしてもご安心あれ。
今、社会が求めている能力は義務教育で育つのか
「学校へ行くべき」という論も元を辿れば意味は理解できます。そもそも明治時代になって日本人の識字率は大幅に上がりました。それは学校制度ができたからです。勉強したくても家の仕事や事情やらで勉強することができない子どもが多かったという時代背景を経て、勉強すること自体がステータスだったのです。そして、勉強することこそが立身出世の道でした。
今の子育て世代の親たちが若かったバブル時代もそうです。高学歴で有名企業に就職すれば毎年給料が上がって安定した一生が送れるという時代でした。しかし、今は違います。山一證券の倒産に代表されるように、一部上場企業であっても有名企業であってもいつ倒産するかわからないリスクを背負っています。ここ数年の経済低迷でまたリスクは高まってきました。
そんな社会に突入している今、有名な大学へ行って有名な企業に就職すれば安泰だと考えている若者はいません。むしろ、自分で道を切り拓く力が必要だと感じているはずです。だからこそベンチャー企業を選択肢したり、起業したりする人が増えています。
企業もそうです。やれ創造性だの積極性だの欲しい人材像を語りますが、企業が欲しがっている即戦力級の人材の能力は、学校じゃ教えてくれないものばかり。
実際に成功しているベンチャー企業の社長だって、大卒ばかりじゃありません。独自性を磨いてきたからこそ成功してきたケースも多々あります。
まとめ
時代の流れが速くなっている今だからこそ、旧来の価値観にとらわれないで子どもに必要なことを選択する力が必要なのではないでしょうか。それこそが、「学校へ行かなければならない」呪縛から解き放たれる方法です。
それでもやんややんや言ってくる無責任な旧社会の大人たちには次の3つを伝えましょう。
① 私はいじめられた経験があるが、無理矢理学校へ行かなくてはいけなくて辛い思いをした。子どもにはそうした思いをして欲しくない。自殺でもしたら責任をとれるのか?
② 義務教育は学校へ行くという環境を整える義務であって、子どもがそれを選択する権利がある。私は子どもの意思を尊重する。
③ 今企業で求められているような能力は義務教育で身につくとは限らないし、学校へ行かなくとも将来の選択肢は狭まることはない。あなたが心配することではないから大丈夫。
勉強もちゃんと環境を整えてさえいれば何も心配はいりません。詳しくはこちらの記事もご覧ください。