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  • 執筆者の写真コウスケ

妻を論破しても何1ついいことはない



夫婦喧嘩で口論になると、結局どっちかが言い負かされることになります。うちの妻は口が達者で口喧嘩ではまず勝てる気がしません。後から冷静になって考えると、あれ?理論破綻してね?って気づくのですが、その場ではなんとなく言いくるめられてしまうんですよね。後からそれを指摘すると「蒸し返す気?」と言って取り合ってもらえず。どっからどの角度で攻めても分が悪い。まさに難攻不落!大坂城か!


僕は一生懸命考えました。外堀、騙して内堀まで埋めなくてはこの妻には勝てないのではないかと。そんな悪巧みをしている時に、ふと気付いてしまいました。

そもそも、夫婦喧嘩で勝った負けたを競うことって何か意味があるのだろうか?と。

部活動の大会のように、誰かに表彰されるわけでも、「妻をいい負かせたった!」とSNSで呟いたところで『いいね』をたくさんもらえるわけでもありません。


そう、妻を論破してもいいことなど何1つないのです。



論破して気持ちいいのは一瞬だけ


一度だけ、強敵である妻を論破したことがありました。口喧嘩の最中に明らかな失敗をしてしまった妻を追い詰めたのでした。だって、口論している最中にテーブル越しにワイングラス投げつけやがったのですよ。やばくないですか?ワイングラスは粉々に砕け、僕は一言言ってやりました。

「暴力は良くない」

と。


カッとして投げつけたのかもしれませんが、危険ですからね。グラスの全力投球は。僕はサッと避けましたけども。直撃していたら病院送りですよ。男側で言ったらグーでぶん殴ったみたいなもんですからね。


「ものを投げつけるのは良くない」

「ぶつかったらどうする気だ?」

「危ないじゃないか」


いつになくスラスラと文句が出てきたのでした。ああ、正義って怖い。

明らかに妻の失態でした。やってしまったことは戻らない。敗者である妻は小さな声で「ふん」と言って寝室へ行ってしまいました。興奮状態で論破してやったと満足しているのも束の間、散らばったワイングラスを見て、「どうすんの?これ」と思ったのでした。


放置して朝妻にやらせてもいいんですが、夫婦喧嘩で疲れた僕らが寝ている間に子どもたちが先に起きてきて踏んでしまうと非常に危険。僕は仕方なく黙々と割れたグラスを拾い集め、夜中にも関わらず丁寧に掃除機をかけたのでした。


なんだか虚しさだけが募る夜でした。



目先の快感よりも長期的な関係性


『論破』したら気持ちいいんでしょうね。論破といえばひろゆきさんがアイコン的な存在ですが、彼と論破合戦をする番組まで生まれています。確かに、YouTubeなどで見ていても、相手をぐうの音が出ないほど正論で叩きのめすのってなんだかスカッとします。言葉のボクシングみたいな感じでしょうか。


ボクシングや格闘技などちゃんとルールに則って闘っているのであれば、試合後も清々しいのでしょうが、ルール無用のストリートファイトの場合、勝って嬉しいのは一瞬だけで後に残るのは自分自身の体の痛みだけです。


夫婦喧嘩も似たようなものではないでしょうか。弁論大会など勝敗をつけることが目的のもので、レフェリーがいるのであれば良いのですが、レフェリーもいない野試合では勝ちも負けもありません。勝っても虚しいだけ、負けても悔しいだけ


特に夫婦であれば目を覚ませば明日も明後日も同じ空間を共有することになるわけで、論破はしてもされても長期的な視点から見たらなんの解決にもなりません。喧嘩の原因は何か、どうすれば問題が解決するのかを考える方が先なのです。



論破したくなったときに耐える方法


そもそも夫婦喧嘩は、ヒートアップしているところで冷静さを保つのは非常に難しいもの。言われたことに対して言い返し、ああ言えばこう言うの応酬です。ムカつくから言い返して言い負かしてやろうとつい思ってしまいます。冷静になって我慢した方がいいのに、なぜ火に油を注いでしまうのでしょうね。


感情的になっている相手とは、いったん仕切り直した方が建設的な話し合いができるのはわかっているし、仕事関係者や友人だったらそのように対応できるのに、妻になるとなぜかつられてこちらも感情的になってしまう。そんな時には次のことを意識してみてください。



大きく深呼吸

深呼吸は気持ちを落ち着かせる効果があります。大きく深呼吸することをおすすめします。ただし、息を吐く際にはご注意を。盛大なため息と勘違いされると、妻の火に油を注ぐことになり、収拾がより困難となります。



どうでもいいことを考える

喧嘩の最中は、今話し合われていることを考えているはずです。でも、ヒートアップしてきたら一旦別のことを頭に浮かべるとクールダウンします。妻を通り越して、後ろの壁紙の模様に傷があるな、とか、テーブルの木目ってなんでこんな不思議な形をしてるんだろう、とか。話し合われていることからちょっとだけ意識を逸らすことで落ち着けます。



孫悟空を思い出す

僕が妻と喧嘩している時いつも頭に思い浮かべるのが孫悟空です。ドラゴンボールの方じゃなくて、本家本元「西遊記」の孫悟空の方です。孫悟空がいくら逃げ回っても結局お釈迦さまの掌の上だったっていうエピソード、あれをイメージします。

今はいいように言わせているけど、結局は自分の掌の上で転がすんだという決意ですね。実際そうなっているかどうかは別ですよ。妻を掌で転がしてやるという決意表明です。それを脳内でやるとふっと力が抜けます。




まとめ


夫婦喧嘩において、どちらかが引いた方が平和的な解決につながるのであれば、積極的に引きましょう。戦略的撤退です。無理して留まったって犠牲が増えるだけ。さらに言えば、闘いに勝っても得るものすらありません。強いて言えば瞬間的な自己満足でしょうか。

冒頭にも書きましたが、妻を論破してもいいことなど何1つありません。妻との溝がより深まり、妻がより一層凶暴になるだけでございます。夫側こそ冷静に、感情的にならずに平和的な解決を。

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