コウスケ
子育てで自己嫌悪に陥った人に言いたい、あなたは全く悪くない!
更新日:1 日前

子どもを感情任せに怒って泣かせてしまった。
子どもは全く悪くないのについイライラをぶつけてしまった。
叩いてしまった。
そこからの、自己嫌悪。
子育てあるあるですね。
自分ではダメだとわかっていてもついやってしまう負のエネルギー。
ひとつ、言わせてください。
あなたは全く悪くない。
もちろん子どもも悪くない。
今、自己嫌悪している最中ならば特に、続きを読んでください。
もう一度言います。
大丈夫、あなたは悪くない。
でも、原因はちゃんとあります。
罪悪感を感じるのにやってしまうのはなぜ?

そう、頭ではわかっているんですよね。
子どもを殴ったり蹴ったりしてはいけないって。
でもカッとなったとき思わず手が出てしまうことがあります。
叩かれた子どもは痛みとショックでギャン泣きです。
ふと我に返るとものすごい罪悪感で素直に謝ることすらできない。
僕も散々悩みました。
なぜ僕はこのような行動をとってしまうんだろう、って。
考えてみたらふと気づいたんです。
そういや、子育てって誰にも習ってないや、って。
自分の子どもが生まれる前に子育てのマニュアル読んだ人っています?
専門学校か何かに通って「子育てとは」って教えてもらった人います?
いないですよね。
そうなんです、子育てって誰かに習わなくてもいつの間にか親になっているんですよ。
そして親になって(特に一人目は)試行錯誤しながら一生懸命向き合うのが子育てというものです。
僕はふと目の前の子どもたちに意識を向けてみました。
そういえば、生まれてから誰に習わなくても
勝手に息してたし
勝手におっぱい飲んでたし、
勝手にうんちやおしっこしてたな。
野生の動物も勝手に子ども産んで勝手に育てている。
これが本能というやつだろうか。
ぶぶー。不正解でした。
野生の動物も狩りや子育てなんかはしっかりと親から教わっているんです。
テレビで狩りの仕方を教えているサバンナの動物の映像とか見たことありませんか?
僕らも同じように、子育てを無意識のうちに習っていたんです。
誰に?
そりゃ当然自分の親にです。
なので、自分が育てられたように自分の子どもも育てるようになります。
だってそれしか知らないんですから。
つまり、自分がやられたことを子どもにしているということ。
自分が嫌悪感を感じるということは、
自分が子どもの頃に親にされて嫌だったことだということです。
無意識に自己嫌悪を感じる行動を思わずとってしまうのはあなたのせいじゃありません。
親のせいです。
子育ての呪いは3代続く

そうか、親が悪いのか。今すぐ電話して文句言っちゃる!
と思うのは早計です。
行動に移す前にちょっとまった。
あなたを育てたあなたの親も、さらにその親(つまりあなたの祖父母)に育てられているわけで、
子育てというのは恐ろしいことに遺伝のように継承されていっているわけです。
僕はこれを無意識に代々引き継がれる呪いだと思っています。
特に女系ですね。
古来より女親が幼少期の子育てを担当することが多かったので、
母方の家系の育児が伝承されやすくなっています。
じゃあ、ばあちゃんに文句を・・!
というのもちょっとまった!
祖父母もそのまた両親、さらにその前の先祖に育てられているわけで、
誰を責めるの?結局誰のせいなの?ということになっちゃいます。
第二次世界大戦終戦直後、
当時日本を支配していたGHQは戦争のきっかけである満州事変の首謀者と言われていた
石原莞爾(いしわらかんじ)元陸軍中将の元へ行きました。
そこで戦争犯罪者として
しょっ引こうとしたところ、
「それならばペリーを連れて来い!」
と一喝されてすごすごと帰ったエピソードが有名です。
石原が言うには、日本は鎖国していたのに無理やり開国を迫ったペリーが悪いという話なのですが、開国を迫られたのなんて当時から数えても90年も前のことでペリーなんて生きているはずがありません。
すみません、話がそれてしまいました・・・
つまり、何が言いたいのかというと
自分が自己嫌悪に陥るような子育ての呪いをかけた本人は誰かなんてよくわからないのですよ。
それこそどこぞの『うなぎ屋の秘伝のソース』と同じで、
継ぎ足ししているうちに味も形も変わっていったりするものです。
あなたが自己嫌悪に陥るような子育てをしているのは
そういうふうに育てられてきたからであって
あなたを育てた親もそのまた親に育てられてきたようにあなたを育てただけ。
だから、誰も悪くない。
自分の世代で自己嫌悪の呪いを断ち切ろう

よかった。
誰のせいでもないならこれからも子どもを傷つけても大丈夫ね。
なーんて話にはなりませんよね。
子どもが傷ついているのは事実だし
それによって自己嫌悪するほどあなたが心を痛めているのも事実。
呪いだから仕方ないんだと自分に言い聞かせてみないふりをして子育てをしていくと、
その被害は将来子どもの子ども、つまりあなたの孫に引き継がれることになります。
幼少期に虐待をされて育った人は
自分の子どもにも虐待をしてしまう確率が高いというデータがあります。
育児放棄(ネグレクト)も同様です。
大学教授ら専門家はこれを『虐待の連鎖』と呼んでいます。
今あなたの感じている自己嫌悪するような行動は
虐待と呼べるほどのことではないかもしれません。
しかし、コロナウイルスのように世代を経るごとにどんどん変異して、
数世代後には虐待因子になっているかもしれません。
自己嫌悪に陥っているということはいいサインです。
無意識に行っていた子育てに対して、
なんか変だ、嫌だなと意識できるようになってきたということです。
無意識のままでは気づかなかった問題や課題が見えてきたのです。
あなたの代で呪いを断ち切って、
自分の子どもにはもっと幸せになってもらいませんか?
子育ての呪いを断ち切る4つの方法

子育ての呪いは代々受け継がれていくという話をしてきましたが、
どんな呪いも断ち切る方法はあります。
別に陰陽師は呼ばなくていいです。
次の4つを実践してください。
1、常に意識する
自分が子どもにしてしまって罪悪感を覚えた行動は何か、
どうして自己嫌悪に陥ってしまったのかを具体的に思い出してみてください。
叩いたことなのか、
それとも暴言なのか、
それをしっかりと思い起こして反省することで、
次にそのアクションを自分が取ろうとしたときに一瞬立ち止まることができます。
立ち止まることができたら行動は止められます。
最初は思い出すことも嫌かもしれませんが、
自分の取った行動についてちゃんと考えて常に意識しましょう。
2、子どもにはひたすら愛を伝える
愛しているから殴る、
愛しているから傷つける
というのは歪んだ愛です。
そうやって幼少期に親からの愛を暴力という形で受けてしまうと、
それが愛情表現だと勘違いして自分の子どもにもしてしまうそうです。
殴られて嬉しい、幸せと思う子どもはいません。
「大好きだよ」
「大切に思っているよ」
と言葉で伝えたり、
ぎゅって抱きしめたり、
頭を撫でたり、
褒めたり
子どもに愛をわかりやすい形で伝えましょう。
3、両親の介入をブロック
毒親あるあるですが、孫の子育てに土足で介入してくる人いますよね。
毒親とまでは言わなくとも、ジジババの孫への介入は多かれ少なかれ発生します。
【ジジババの主張】
●私の方が経験豊富で子育てをわかっている
アンサー⇒だから私苦しんでいるんですけど
●自分はあなたをこうして育ててきた
アンサー⇒だからダメだって言ってんじゃん
●我が家の伝統です
アンサー⇒良く言えばね。悪く言えば呪いだよ。
●孫ちゃんのことは私に任せて
アンサー⇒お前の子どもじゃないんだよ。
ズバッと言える関係性なら子育てについて一線を引いておくことをおすすめします。
僕は
『多少熱があっても学校へは行くべき』
という価値観で親に教育されてきましたが、
これだけコロナが流行っている今では、
『多少じゃなくても熱があったら学校も会社も休むべき』
という価値観に塗り変わっています。
今60〜70代の親世代は『〇〇すべき』という価値観が多いように思います。
ジジババの古い価値観から子どもを守ってあげてください。
4、育てているんじゃない、一緒に育っているんだ
子どもは親や先生など大人が導き育てるものだと、ずっと思っていました。
でも実際に子どもが目の前にいて、
一緒に過ごしてみるとほんの小さな赤ちゃんからも学ぶことが多いことに気付かされます。
自分の希望をもっと素直に伝えてもいいよね、とか
感情をもっと表現したほうが相手とコミュニケーションしやすくなるな、とか
子どもに「なんで?」と言われて答えに困っている自分に「なんでだろう?」と思ったり、
道徳的なことを伝えたいのにその意味を自分自身が知らなかったり。
自分が子どもの頃には気づかなかった発見がたくさんあります。
子どもと一緒にいるだけで毎日が発見だし、毎日が学習です。
『共育』
なんて言われ方もしますが、本当にそうだと思います。
子どもと共に育っている。
そんなふうに考えて毎日を送っていたら、
子どものせいにすることもなくなりますし
子どもを傷つけることも
自分が傷つくこともなくなります。
最後にもう一度言います。
あなたは悪くない。
呪いを断ち切って次の世代にはもっと幸せになってもらいましょう。