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もし妊娠中の妻に「胎盤食べたい」と頼まれたら?泣きながら自家製プラセンタを作った話

執筆者の写真: コウスケコウスケ

更新日:2024年12月4日



数年前、

「君の膵臓をたべたい」

という映画がありましたが、


妊娠中の妻が

「胎盤を食べたい」

突然言い出しました。


産後に胎盤を食べるという話は聞いたことがあるし、

無理ではないだろうと思い、

「わかった何とかしよう」

と了承してしまいました。



数日後、

「胎盤からプラセンタ作れるらしいんだよね」

とまた突然言い出す妻。


「へー」

「プラセンタにしない?」

「へ・・・誰が?」

「私無理に決まってんじゃん」

「あ、僕がやるんですか」


こうして、

僕のプラセンタ作り

というミッションが降って湧いてきたのでした。





はじめに


本文を公開するにあたって注意点を3つお伝えします。


本文の工程には

実際の写真を交えて解説していきます。

はじめに断っておきますが、

人によってはグロいと

思う方もいるかもしれませんので

自己責任で閲覧をお願いします。


自家製プラセンタを作るにあたっては

医師の友人から

「感染症の恐れがあるから人にあげたりすんな」

と釘を刺されました。

僕は妻のためだけに作りましたので、

人にあげたりすることはありませんでしたが、

もしこの記事を見て

プラセンタ作りにチャレンジする方がいたとしても、

販売することはもちろん、

他人にあげたりすることのないように

お願いします。


出産後の胎盤は医療廃棄物です。

一般ゴミと一緒に捨てることはできません。

もし途中で製造を諦めた場合には

お医者さんか助産師さんの指示を仰いで廃棄

するようにしてください。




プラセンタとは


妻からプラセンタと聞いて、

名前は聞いたことがあったものの、

正直どんなものか知りませんでした。

そこで調べたのですが、

プラセンタは栄養ドリンクや

サプリメントとして

販売されているもので、

美容に効果があります



細胞修復

抗酸化

抗炎症作用



などなどの効果から

美白やら保湿やら

肌の再生力やらに効果があるのだとか。



そもそも、

プラセンタという言葉自体が

「胎盤」を意味しており、

市販されているプラセンタの多くは

豚の胎盤から作られています。


また、胎盤を食すという美容法は

昔からありました。

出産後に胎盤を食べる

野生の哺乳類も多くいます。


妻が「プラセンタを!」

と言った背景には

産後の回復を助ける

という効果を期待してのことでした。



プラセンタの作り方を調べた結果


情報がない!!!

ない!ない!ない!


当時、Google先生で

「プラセンタ 作り方」

と検索してもサプリメーカーの商品説明ばかり。

たまに出てくる自家製プラセンタについても、

助産師さんが「作ります」

と言っているランディングページばかり。


肝心の作り方はどこにもない!!!!




なぜ今オランダ語を学ばなければならないのか


唯一見つけたのはオランダ語のブログ。

写真もろくになく、

何をどうしていいのか本当によくわからない。

それでも道はここにしかないと思い、

必死に翻訳しました。


翻訳してわかったことは、

プラセンタの作り方ではなかったってこと。


胎盤の処理の仕方だけでした。

海外にも胎盤を食べる

という方がいらっしゃったのですね。


でもありがたいことに

処理の仕方がわかれば

半分作業は終わったようなもの。

翻訳と読解、苦労しました。

外国語にこんなに苦労させられるのなんて

大学受験以来でしょうか。

本当に辛かった。



天才降臨か!?視点を変えるって大事だよね


胎盤を処理した後どうしようか、

うーんうーんと悩み抜きました。

毎日頭の中は胎盤のことでいっぱい。


通常の流れに沿って考えるから

行き詰まるんだ、

逆算して考えてみよう。

と、ふと閃いたのでした。


そこでプラセンタの完成形から考えました。

カプセルに入れるには

粉状になっている必要がある。

粉状にするにはミキサーにかけて、

固形物じゃないと粉にはならない。


そこでハッとしました。

ビーフジャーキーに似てる・・・!


Googleにて

「ビーフジャーキー 作り方」

で検索すると、

丁寧に説明してくれている

ブログや動画が色々見つかりました。


よし、これで作れる!!



いざ!プラセンタ作りへ、レシピ公開


プラセンタ作りの何が大変って、

妻の出産直後に

行動を起こさなければいけないこと。

胎盤もナマモノなので

早く処理をする必要があります。


前半部分は

工程は同じなので

胎盤を食べたい

と言う方にも参考になるかと思います。




工程1:血抜き


胎盤。白い部分はへその緒

胎盤は想像したより大きく、

大きめのボウルに入るくらいでした。


これを沸かしたお湯にくぐらせ

血抜きをします


お湯に浸けすぎると固くなるし、

時間が足りないと血抜きが不十分だし、

加減が難しい。


血液量も胎盤の大きさも個人差があると思いますので、

明確に何分とは言えませんので、

表面が白くなり、

お湯が赤く染まった具合を確認してください。


胎盤を食べるというオーダーがあったため、

レア度合いにこだわったのですが、

プラセンタを作るだけの場合は

ある程度長めにつけても良いかもしれません。



工程2:皮をとる


胎盤の皮を剥がす

胎盤の表面にはいくつも血管が通っています。

臍(へそ)の緒につながる大きな血管は

比較的取れやすかったのですが、

胎盤を覆うようにひしめいている毛細血管は

全て剥がすのは不可能。


なのでできるだけ表面の皮を剥ぐようにしました。

鶏肉の皮を剥ぐのと似ているかもしれません。

あまりに湯煎しすぎると

固くなってしまい

剥がれにくくなるのでご注意ください



工程3:スライスをする

胎盤をスライスする

皮を剥いだ胎盤をスライスしていきます。

刺身やベーコンをイメージしてください。

できるだけ薄くすると

水分が飛びやすく乾燥しやすくなります


そして、スライスする際に

僕にはもう一つのミッションを

果たさねばなりませんでした。





胎盤を食べる

胎盤、そして塩とごま油

妻のもう1つのオーダーである、

「胎盤を食べてみたい」

を叶えてみました。


醤油よりも塩に胡麻油が美味しい

と聞いたので、そちらをチョイス。


僕も一生に一度あるかないかの体験ですので、

思い切ってチャレンジしてみました。


確かにレバ刺しと似ているかもしれませんが、

正直美味しいとは思えませんでした。


血抜きが甘かったのかもしれません。

次にチャンスがあってもきっと食べないでしょう。



工程4:オーブンで乾燥させる

スライスした胎盤をオーブンへ

次にスライスした胎盤をオーブンで焼きます。


オーブンの温度計

我が家にあるのは

珍しい直火式オーブンのみ。

レンジ式だと温度調節など

もっと楽だったかもしれません。


余熱は200度くらいにして、

その後は100度ほどの低温で

じっくりと焼きました。


肉汁?

目的は焼くことではなく水分を飛ばすことですから、

溢れ出た肉汁(?)を

捨てつつ肉汁が出なくなるまで焼き続けます。


表面がカリカリになってきたら

焦げてしまう前に取り出します。



工程5:自然乾燥

カリカリの胎盤

見た目はカリカリだとしても

実はまだまだ水分が残っています。

そのため、自然乾燥を行います。


かびたりしないように、

最初の1日は扇風機などで風を当てました

そして風通しの良い場所に

3日ほど置いたら自然乾燥完了です。


ベランダなども日が当たって良いのですが、

鳥に啄まれたり虫がついたりするので

屋内で乾燥させることをお勧めします



工程6:ミキサーにかける

これからハンドミキサーにかけます

乾燥させた胎盤をミキサーに入れて粉状にします。


粉々になりました

我が家ではバーミックスを使用しました。






工程7:カプセルに詰める

カプセルにつめた胎盤

カプセルはドラッグストアで買うことができます。

購入したカプセルに

粉を適量(カプセル半分以下)入れて完成です。




プラセンタ作り、その後


苦労しました。


産後まもない妻にも

満足してもらったようで何よりです。


後から気づいたことなのですが、

欲しかったものが出来上がったかどうかではなく、

夫が苦労して工夫して

自分のために作ったというのがよかったようです。



オチというわけではないのですが、

産後3日目にして僕は全身帯状発疹になりました

文字通り、頭のてっぺんから足の先まで

大きめのブツブツで覆われ、

目も半分しか開かなくなってしまったのです。



「あんたの方が重症よ!」

と検診に訪れた助産師さんに言われ、

産後の妻そっちのけで

マッサージをしてもらったのは今では笑い話です。


初めてのプラセンタ作り、

なかなかにストレスだったんでしょうね(笑)


もし出産を控えた妻に

「プラセンタを作って欲しい」

と言われたらぜひ参考にしていただければ幸いです。



そして、我が家では作ったものの、

何年も薬箱に眠ったまま・・・。

結局今後摂取しても大丈夫なのか

ちょっと不安ですが、

記念品として残しておきます。



他にも体験談を記事にしています。






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