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  • 執筆者の写真コウスケ

僕のマイホーム顛末記《後編》

更新日:2023年10月12日



皆さん、お待たせいたしました。後編です。

前回まではこちら。



さて、もやもやを抱えた妻と離れ、

僕は仕事へと向かったのでした。



マイホーム(仮)に隠された真実


もやもやの原因を探るべく、

いろんな方向からアプローチをしてみることに。

正直、この時点で僕はめちゃくちゃ萎えていました。


だって、不動産屋とか金融機関とか、

ずっとコミュニケーションとって

手続きとか進めてきたの僕ですよ。

その努力とプロセスが

「なんかもやもやする」

の一言でふいになりそう

なんですから。



風水師に聞いてみた「この家ってどうですか?」


「仕事終わってからちょっと付き合って」

と妻からLINE。


なんでも、

著名な風水師さんがたまたま札幌にいて、

友人に契約の件を伝えたら

紹介してくれたのだそうだ。


そして、これもまた、

たまたま夕方から1件キャンセルが入ったため

家相を見てもらえるとか。


そこで、職場からそのまま

待ち合わせ先というカフェに向かいました。

そして契約する図面を

風水師さんに見せてみると、

開口一番

「今から契約辞めれるなら辞めたほうがいいですね」

という回答。


まずは階段の位置が良くない。

そして部屋の向き、

玄関の位置、

水場の場所も良くないと。


対策は?と聞くと

「化殺という方法がありますが、

今以上に悪くなることを止めるだけで、

塩を盛るのも定期的にしないといけないし結構大変」

とのこと。


短期間住んですぐ売るのであれば

いいんじゃないかという答え。


まぁ、さらに僕を不機嫌にさせてくれましたね。

別にこの風水師さんが悪いわけではないのだけれど。



霊能師に聞いてみた「この家ってどうですか?」


風水師に聞くだけでは飽き足らず、

妻は次は霊能師にも見てもらうと言い出した。

ああ、はい。

どうぞどうぞ。

それで納得するのなら。


結果はもう翌日に出ました。

結論から言うと、

「手放せるなら手放したほうが良い」

ということ。


風水師とおんなじじゃねえかよ、

チクショー!!


なんだろう。

契約して手付に

100万円払ったのにこの流れは・・・。

非常に面白くない。

引越し業者の手配まで考えていたのに。



18年間で2人が死に、1人が破産する家


僕は正直そこまで

スピリチュアルな世界について

何か影響があるのかと問われれば、

信じるからそうなるのだ

という考えです。


つまり、

気にしなければ何もないし

何も起こらないわけですが、

気にした途端、

それは現実のものとなります


僕らは今そのような状況に置かれました。

気にしなくなるためには

もはやそれなりの根拠が必要です。

僕は契約書などを

もう一度じっくりと洗うことにしました。


そこで気になったのは前の持ち主。

これは契約前にもチラッと話は聞いていたのですが、

なんでもこの物件は競売にかけられていて、

前の持ち主は所在不明なのだとか。


名前が判明しているので

ネットで調べてみると

どうやら若手のIT企業社員だった様子。

いろいろなイベントに出たり、

名前がクレジットに乗ったりして

そこそこ活躍していた模様。

しかし、ネットでも

それ以上の情報は分かりませんでした。


契約時の情報をみると

名字が異なる女性との共同債権で、

その女性の持分に関して

相続が行われていました。

つまり、最初共同で購入した女性が

亡くなったということ。


さらに履歴を遡ると、

最初に家を建てたと思われる方の名前が。

この方も建築後10年くらいで

奥さんに家の権利が相続されていました。


つまり

この家は、

築18年にして、

2人が相続(おそらく死亡)し、

1人が破産をした

もしくはローンを支払えなくなった家

だということがわかりました。


なぜ亡くなったのか、

なぜ競売にかかるような事態に陥ったのかは

記録がないので想像するしかありませんが、

どの角度から考えても

残念ながら良い話にはならなそうでした。



100万円を取るか、未来を取るか


我々夫婦は結論を出す必要がありました。

このまま放っておいたら契約は履行され、

キャンセル料が必要になってきます。

現時点では手付金100万円

だけで済みますが、

キャンセル料となれば

物件価格の2割(契約内容による)


そうなれば、

現実問題キャンセルは不可能です。

物件価格の2割をドブに捨ててでも

家を諦められるほど裕福ではありません。

当然、100万円も相当痛手です。



最後の内覧


妻は

「パパが見ていないのが不安材料だ」

と言いました。

そのため、

不動産屋に連絡を取り、

もう一度内覧させてくれないかと頼みました。


いつも写真で見て

イメージを膨らませていた物件に

初めて足を踏み入れましたが、

やっぱり素敵な物件でした

太陽の光がよく差し込んで、

窓からの眺めも良く、

素敵な未来が描けそうな家でした。


しかし、目に見えない部分に

影が潜んでいるものなのだな

と改めて実感しました。

物件を隅々まで見ても

マイナスの要素は見出せませんでした。



手付解除とは


不動産売買の契約条項の中に

手付解除という項目があります。

これは買主が不動産契約を破棄する代わりに

手付金を放棄するというもの。

今回の僕らの契約では

手付金を100万円支払っているので

100万円は返ってきませんよ、となります。


100万円を惜しんで

不安を抱えながら暮らすのか、

100万円を捨てて

ゼロからスタートするのか

の分岐点に到達しました。



夫婦の決め手


一晩考えて僕はある結論に達しました。

それは

マイホームのような

家族の大きな決断においては

満場一致採決しかない

ということ。


国連の採決と一緒ですね。

常任理事国の1つでも反対したら

否決されるというアレです。


家の経営なんて

家族全員が常任理事ですから、

4人家族のうち1人でも

反対があればダメなわけです。


今回、

僕はまあいいんじゃないか

と思っていても、

妻はきついと思っている。

その時点でもう幸せなマイホームではないですよね。

家族みんながワクワクドキドキして

住むのが楽しみになる家、

やっぱりマイホームはこうじゃなくっちゃ。


ということで、

100万円は勉強代と思って手放す

ことにしたのでした。



手放すもの、手に入るもの


非常に高い勉強代を

支払うことになった本案件。

それならば、

勉強した内容を

しっかりとまとめないといけけません。

僕らの100万円分の経験を

みなさんにもお裾分けできれば幸いです。


仮審査は6ヶ月間有効


金融機関によっても

対応が異なるとは思いますが、

僕らが審査をしてもらった担当者に

今回契約破棄した旨をお伝えしたら、

「以後6ヶ月は仮審査の結果が有効なので、

また家を買うようなことがあれば教えてくださいね」

と言われました。


もちろん、金額増える場合には

再審査が必要ですが、

仮審査の金額以下であれば

そのまま本審査へ進めるとのこと。


これで僕は5000万円の借入ができる男として

半年間生きていけるのです。

これ、意外と妙な自信になります。

もちろん、

今の仕事を辞めたらパアですけどね。



建売?それとも注文住宅?


今回わかったのは、

中古住宅は前に住んでいた人のことが

気になってしまうということ。

もちろん、そうじゃない人も

いると思いますが、

我々夫婦はきっと

今後もそこを気にしてしまうことでしょう。


家の持ち主の情報や

土地の持ち主の個人情報なんて、

今のネット情報化社会においても

そうやすやすと手に入るものではありません。

事実がわからないと

どうしても想像だけ膨らませて

悶々としてしまいがちです。


今後中古物件でいいものを見つけたとしても、

その前の持ち主のことが気になり、

また不十分な情報しかないと

結局購入できなくなるのではないか

と思っています。


となると、

もはや家を建てるしかなーーーい!

新築だったら前に住んでいた人を

気にすることもありませんからね。

ただ、間取りを考えたり

素材を考えたりするのは

非常に大変そう。


既に細かいところが決まって

即入居も可能な建売か、

それとも注文住宅か。

非常に悩ましいところです。


中古で検討している方は

こちらに無料相談ができます。


注文住宅を検討している方は

こちらで無料相談がおすすめです。



マイホームを検討している人に伝えたいこと


今回我が家の

マイホーム購入騒動を経て

学んだことを、

これからマイホームを検討するみなさんに

お伝えするとしたら以下の3つです。



急ぎすぎない


今回、急ぎすぎたなぁと反省しました。

前編でも書きましたが、

物件を見つけてから

契約に至るまでのスピードが

尋常ありませんでした。

中古っていったって何千万の買い物ですよ。

それをそんな簡単に

ホイホイ進めていいわけがない。


確かに、

家は場所も間取りも唯一無二のものです。

特に中古物件はタイミングを逃せば

誰かに先に買われる可能性もある。


だからと言って

購入競争をしていてはいけない

ということです。

業者は

「いくつも問い合わせが入っています」

「今決めないと取られてしまいます」

などと焦らせます。


まぁ事実なのかもしれませんが、

自分は自分のタイミングがあるということ。

自分のタイミングで決められずに

他の人が購入したのであれば、

それはご縁がなかったということです。


業者に焦らされ、

何かに急かされて

契約した物件は

もし何かトラブルがあったときに後悔しますし、

誰かのせいにしてしまいます。

焦らずにじっくりと

自分が納得できるだけ吟味した方が

良いなと感じました。



勉強をしっかりする


今回最大の失敗であり反省点は

「勉強不足」

という1点に尽きます。


不動産のこと、

契約のこと、

建築のこと、

ほとんど知識なしで

賃貸契約の延長線上で進めてしまいました。


当然なのですが、

賃貸契約と中古物件の購入は

そもそもが異なります。


その反省を踏まえ、

現在マイホームを入手するということは

どういうことなのか、

めちゃくちゃ勉強しています。


本を何冊も購入して読むことはもちろん、

ネットで検索したり、

住宅展示場に足を運んだり、

ハウスメーカーに問い合わせをしたり、

セミナーに参加したり、

色々な角度から情報を吸収していっています。


情報を集めて消化していくことで、

自分がどんな家に住みたいのか、

何を重視して何を妥協できるのかが整理されます。

その上で家作りをしていこうと考えています。



信頼できる人と進める


今回のよかった点は

信頼できる不動産屋さんと

一緒に進められたことでした。


契約を急いでしまったのは

我々の事情もありましたが、

ものすごくスピード感のある対応や

進行だけでなく、

所々で立ち止まったり

丁寧に説明してくれたのは

大きかったと思います。


また、手付解除で契約破棄する際にも、

再三の意思確認をした上で

迅速に手続きを進めてくれました。


本来であれば契約が成立した時点で

仲介手数料が発生するのですが、

「今回は力不足で申し訳ない」と言い

仲介手数料は請求されませんでした。


正直、

手付金の他に

さらに追加で

150〜200万円の仲介手数料も

覚悟はしていたので、

ものすごくありがたかったです。

信頼できる業者と契約を進める

というのは今後も必須だと実感しました。




まとめ


手付金100万円と

それにかかる多大な時間を費やしているので、

正直失敗と言えば失敗です。


でもこの経験を経たことで

より良い家と巡り合えるのではないかと考えています。

家作りにいて100万円はもはや誤差。

次に作るマイホームでその100万円の穴を埋めていけばいい。


僕らの経験が

これからマイホームを考えているみなさんの参考に

少しでもなれれば幸いです。

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