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執筆者の写真コウスケ

小学校の不登校はダメなことなのか?より良い不登校ライフのために親としてできること

更新日:2023年3月24日


「不登校」と聞くとどのようなイメージがあるでしょうか?

「学校へ通えない」

「いじめられている」

「ニート予備軍」

など、どうしてもネガティブな印象が強くあります。


実際、娘が不登校である我が家で、両親には

「なんで学校に行かないんだ」

「大丈夫なのか」

といらぬ心配の連絡をよくもらっていました。

余計なお世話だっつーの!!


不登校というのはそんなにネガティブなことなのでしょうか?

世間はさておき、親の捉え方次第で不登校のイメージも、子どものその後の将来も変わります




現在の不登校の実態


文部科学省が発表した2021年度の不登校生徒数の推移を見ていきましょう。



【小学生】
令和2年度 
63,350人(全体の1.0%)

平成17年度
22,709人(0.32%)

【中学生】
令和2年度
132,777人(全体の4.09%)

平成17年度
99,578人(2.75%)


データ自体は平成10年度以降毎年出ているのですが、ここでは分かりやすく真ん中と最後のものだけ抽出して比較しました。


このデータを見て最初に気づくことは、少子高齢化で子どもの数はどんどん減っているのに、不登校児童の数はどんどん増えていっているという事実です。小学生の不登校率を見ていくと、約3倍に増えていることがわかります。


そして、小学生よりも中学生のほうが圧倒的に不登校生徒数は多いということもわかります。人数で見ると小学生の2倍以上、比率で見ると実に4倍も不登校者が多い。


なぜこんなにも学校へ行かない、もしくは行けない子どもが増えてきているのでしょうか?




なぜ学校に行かなくなるのか


「なぜ学校へ行かないのか」について文部科学省は統計データも公表しています。




小学生で最も多かったのが先生に関することで29.7%、次いで体調不良が26.5%で続きます。25%台の回答が3つで、いじめや嫌がらせ、生活リズムの乱れ、よくわからないとなっています。


小学生にとって担任の先生はほとんどの授業を担当し、給食の時間も含めて最も多くの時間を接する大人です。先生と合わないというのは確かに苦痛かもしれません。


中学生の理由を見ていくと、回答がいじめかそうかないものかで分かれてはいますが、友達関係の理由として合計すると50%を超えます。


学校へ行きたくなくなるきっかけとして、小学生は先生、中学生は友達が主な理由であることがこのデータを見るとわかります。


もう1つ、データを見てみましょう。

学校を休んでどうだったのか、という感想です。

「ほっとした、楽になった」という回答が当てはまる、少し当てはまるを合わせると小学生も中学生も約70%にもなります。学校というアウェイで居場所が見つけられなくなった際に、家庭に戻って安心できる子が多いという事実です。


にもかかわらず、なぜ「学校へ行かなくてはいけない」という圧力を子どもに与えることになるのでしょうか。




不登校をマイナスにするのは大人



子どもが学校へ行かないという事実を前に、子ども以上に不安を抱えているのが親です。勉強が遅れてしまう、将来の進路が心配、友達ができないのではないか、などなど自分自身も辿ってきたからこそ子どもの将来について気になってしまいますよね。

または、このままひきこもりやニートになってしまうのではないかという心配をするかもしれません。


大人はどうしても子どもの将来について考えてしまいますが、子どもにとって大事なのは「今」です。今目の前に自分では如何ともし難い問題が立ちはだかっていて、それが解決しないことにはその先もクソもありません。


友達の問題、先生の問題、解決しないのに「学校へは行かなくちゃダメ」という姿勢で無理に行かせてもいいことはありません。

なぜそんなに学校へ行かせたいのでしょうか?不登校だと勉強が遅れるから?カッコ悪いから?それとも自分が仕事に行けなくなるから?


「不登校」というキーワードを調べると、続いて「甘え」「病気」「原因」といったワードが並びます。世間一般的に不登校=良くないことという認識である証左です。


確かに、僕らが子どもだった頃を振り返ってみても、不登校は弱くて学校に行けない奴というイメージでした。実際、不登校を経て引きこもりになり、社会不適合者になり、進学も就職もせずに30代40代50代となって5080問題(※)などが今騒がれています。それもあって不登校のイメージは悪いものになっているのかもしれません。

※80代の親が50代の子どもを養う家庭の増加という問題


ただ、社会は変化しています。エジソンだって不登校でした。中高不登校で東大に受かった人の話もあります。サッカーの久保建英も将棋の藤井聡太もある意味不登校です。でもそれ以外の才能をしっかりと伸ばして活躍しています。


今は不登校=社会不適合予備軍ではなく、不登校=才能があるやつという認識に書き変わっています。我々大人も認識をアップデートしていく必要があるのではないでしょうか。




より良い不登校ライフのために


子どもが学校へ行かないことで不安になるのは親として至極当然のことと思います。



・子どもの生活が不規則になった
・ゲームばかりしている

と言った声も聞かれるように、何にも目覚めていない子が放っておかれれば、そりゃだらけるのは当たり前。僕だってやることなくて目の前にプレステがあったらプレステやりますよ。好きなことをすればいいと言っても、適当にだらけているだけでは何者にもなれません。

不登校でいくら才能を伸ばした事例がたくさんあったところで我が子もそうとは限りませんからね。才能を伸ばすには親としてそれなりの仕掛けをしていく必要があります



体験する機会を作る

僕は親が子どもにできる最大のことはどれだけ機会を提供できるかだと考えています。

好きなこと、熱中できることがまだない子には好きなことを見つけるサポートができるでしょう。知らないこと、ものを好きになることはほぼありません。スポーツにしてもダンスにしても音楽にしても、まずは体験させてみることです。やってみて気にいるかどうか、もっとやってみたいと思うかどうかを見極めます。


子どもにお金を使う

公教育に任せていた時間を家庭で過ごすことになります。そのためのお金をしっかりとかけることが必要です。学校へ行かない分、習い事やオンライン教育、書籍代やドリル代などを惜しみなく使いましょう。


家を整える

人間は環境の動物です。環境が乱れていれば生活も乱れます。家の中は常に整えておき、勉強や読書などしやすい雰囲気を作っておきます。外にいて緊張状態にあった人が帰ってきてリラックスしたいという気持ちはわかりますが、ずっと家にいてリラックスしっぱなしは百害あって一利なし。リモートワークも増えているご時世だからこそ、大人も子どもも集中できる環境を作ることは重要です。



まとめ


■不登校は毎年増加傾向にある

■不登校に悪いイメージを持っているのは昔の記憶

■今は不登校は才能がある人の選択肢

■より良い不登校ライフのために親も努力すること

学校へ行かなくても、子どもが自分の才能を伸ばすことのできるように、親として精一杯サポートしていきたいですね。

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